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抽象アニメーション クリス・ヒントンとマルコム・サザーランド
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    芸大で開かれているコンテンポラリーアニメーション入門の第2回講座に参加してきました。(前回の様子はこちら → 

    今回の演題は「マクラレンの新しい後継者、クリス・ヒントンとマルコム・サザーランドの抽象」聞き慣れない名前だなぁと思っていたのですが、抽象アニメーションといえば、まず名前があがってくるお二人のようです。

    講座前に調べてみたらマルコム・サザーランドは、前々回の広島で新人賞を受賞した「バードコールズ」の作者でした。
    「バードコールズ」は、鳥からかかってきた電話のメモをとっていると、いつしか鳴き声に合わせて、勝手に文字が羽ばたき出すというアニメーション。その年のコンペ作品の中で唯一おもしろかった、と久里洋二さんが言っていたこともあり、かなり印象に残っていた作品でした。

    以下、今回の上映作品です。

    1)『線と色の即興詩』
      ノーマン・マクラレン  1955 5:00


    2)『三角形のダンス』
      ルネ・ジョドアン  1966 4:57

    何度見ても心地よくて、本当に素敵な作品です。アニメーションを見ているというより、タイトルの通り、踊る三角形の姿に見ほれる作品です。

    3)『ブラックフライ』
      クリス・ヒントン  2002 5:04

    クリス・ヒントンがカートューン風の絵で描いていた最後の作品だそうです。飛び回るハエの視点で目まぐるしく変化する町の様子が描かれています。動きのダイナミックさなど、今にして思えば次作へと続く変化の兆しが垣間見えるのだそうです。

    4)『フラックス』
      クリス・ヒントン  2002 7:40

    作者が、描くことと作ることが繋がらなくなってきた頃に、5才の娘が自分の思うままに描いている絵を見て、その頃の気持ちに戻って描きたいと思い作られた作品。
    画面の中で人物や建物などは自在に大きさを変化させるし、背景も必要最低限が部分的に描かれているだけでした。ぎりぎり動きが認識できるかどうかまで、そぎ落とされたアニメーションは生き生きと見える反面、なぜか私には暴力的なものに見えてしまいました。なんででしょうね。時として、幼い子の描く絵もとても暴力的に見えるので、同じ心理になったのかもしれません。


    5)『Xマン』
       クリス・ヒントン  2002 1:25


    6)『ニブルス』
       クリス・ヒントン  2003 4:36

    コヨーテと鳥の追いかけっこ『ロードランナー』で有名なアクメ社にて作られた作品。
    息子さんたちとの旅先での楽しい思い出(ドライブ・食事・釣り・酒など)を描いた作品。こちらもなぜか、とても暴力的なものに見えてしまいました。抽象って自分を映す鏡のようなものとも思います。私、よっぽど何かに追いつめられているようです…


    7)『cNote』
       クリス・ヒントン  2004 6:55


    8)『バードコールズ』
       マルコム・サザーランド  2006 5:30

    広島にて見た作品。作者が熱病でうなされている時に聞こえてきたヒバリの声から生まれた作品だそうです。

    9)『メーキング・オブ・フォーミング・ゲーム』
       マルコム・サザーランド 2008 9:20


    10)『フォーミング・ゲーム』
       マルコム・サザーランド 2008 5:43

    私はエレクトロニカのこと全然知りませんが、もし音楽に例えるならエレクトロニカみたいな作品だな、と思いました。なんとなく思いついた面白いことを、なんとなく見心地のよい映像に仕上げたんだろうな、と。ロックやフォークのような暑苦しい情熱ではなく、漂うように居心地の良さを求めているとても現代の若者らしい作品だな、と。

    11)『カメラズ・テイク・ファイブ』
       スティーブン・ウォロシェン 2003 3:17


    12)『破裂-Rupture-』
       ジャン・デゥテゥー 2005 3:17


    13)『タワー・バウアー』
       セオドア・ウシェフ 2005 3:45

    カンディンスキー風の絵作り。単純にカンディンスキーの絵を動かした、というわけではなく、もしもカンディンスキーが動画を作るなら、こうなったであろう、という動きに見えました。


    盛りだくさんの上映作品に押され、今回山村さんの講義は少なめでしたが、その中で気になったキーワードが二つありました。
    “絶対映画”“共感覚”です。

    絶対映画とは、
    動きによって全てを表現しようとする試みの映画群のことだそうです。代表作は、ハンス・リヒターの「リズム21」や、オスカー・フィッシンガーの「スタディ」シリーズなど。動きの表現といえばイタリア未来派ですが、それを動画の中でさらに極めたもの、とでも言えばいいのでしょうか…正直なところ、ヌーベル・ヴァーグもろくに知らない私に語れるものではないな、というとっつきづらさを感じました。


    共感覚は、
    “音を聞くと色が見える”とか“数字に色がついて見える”とか、二つ以上の感覚が繋がって見える生まれつきの能力のことです。
    宮沢賢治なんかが、共感覚の持ち主としては有名ですね。
    私自身はそれほどあるわけではないですが、何となく数字に色を感じてはいます。7は紫、3は水色、オレンジの9はないな、とか。共感覚のばっちりあった友人に尋ねたところ、子供の頃は、自分の思っているのと違う色がついていると、文字が文字に見えなかったんだそうです。形は「あ」だけど赤いから「あ」じゃない、という風に感じたとか。

    で、今回のテーマである抽象アニメーションとは、この共感覚が深く関わっているのでは?という講義内容でした。

    具象にしろ、抽象にしろ、作り手は一度外の世界を、自分の中に取り込んで、消化吸収してから再び出すもので、その出し方がより作者の“感覚”に近づいていくと、抽象化されていくのかもしれません。だから、小さい子の描く絵は、最高の抽象画と評されるのかもしれませんね。


    講座のあとは、アニメーション仲間のHさんとごはんへ。Hさんの友人さんやその上司の方々と、周富輝のお店で中華を食べました。昔は、一人ぽっちでイベントに行っては、一人ぽっちで帰宅する、という日々が続いていたのですが、最近は徐々にアニメーション仲間の輪が広がってきました。嬉しいなぁ。


    posted by: anikoromushi | イベント | 16:14 | comments(0) | trackbacks(0) |









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